救急車が要請を受けてから現場に到着するまでの平均時間は、全国で5〜6分です。
たかが5分、しかし、この空白の5分間が傷病者の生命を大きく左右することになります。カーラーの救命曲線によれば、心臓停止の傷病者を3分間放置しただけで、死亡率は50%となり、5分後にはさらに高率となります。傷病者を救命するには、バイスタンダー(その場に居合わせた人)の手当が不可欠といえます。バイスタンダーの手当と119番通報、救急隊の救命処置、病院での救命治療、これらが連続的に行われること(空白の時間をなくすこと)で尊い命が救われるのです。

 
 
 
 
 
この図は、心臓停止、呼吸停止、出血などの緊急事態における経過時間と死亡率の関係を示したものです。例えば、心臓停止では3分間放置されると死亡率が約50%に、呼吸停止では10分間放置されると死亡率が約50%になります。このことは、緊急事態が重大であるほど早く適切な処置をしなければ、死亡者が増加することを意味しています。
 
放置時間が長かった場合には、手当の意味がなくなるというわけではありません。
早い時間に手当が開始されれば、それだけ救命率が高くなることは当然ですが、放置時間が長かったとしても、少しでも蘇生の可能性があれば、その可能性に賭けた積極的な手当が望まれます。